panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

ようやく読む

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 ベストセラーになっているかもしれない。でもようやく読みだした。

 考えてみると、西洋とか西洋文明、文化に対して批判的でありつづけているが、でもそれが死んでしまうような状況がもしくるとすれば、それはやはりかなりまずい。

 そもそも現代日本の文明的基礎は西洋文明である。ベッドで起きてパンを食うなんて、戦前の日本人----相当西洋かぶれだったはずだが----でも想像できなかったであろう。

 なんで西洋文明が死ぬかというと、移民や難民の流入である。いうまでもなく。

 シュンペーターは資本主義の成功が資本主義の死を招くと論じた。資本主義の成功によって大学に入るその子弟たちは社会主義的教育を受けて、次には順次社会主義的施策を広めてゆくからである。

 むしろ現実に生じたのは、西洋的リベラリズムがその短期的経済利得と文化的寛容さのゆえに、文明の基礎をなし崩しにしてしまうという危機である。

 ま、そんな感じ。読むまでもなくわかるわけだが、読んでからでないと、ものもいえないので。でもせめて西洋文明の死だけでことが済めばいいのだがと日本人ポキは思うのであった。