panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

頭の中の動員

http://homepage1.nifty.com/SiteK4/m42.htm
  朝が早いときは一日中頭が働かないので、昨夜は2時近くまで起きていることにした。これで朝は7時くらいからウトウトして8時半以降に起きることができる。9時まで寝ていると、すっきりさわやかなのだ。8時半は上出来である。
  しかしもう働かない頭をかかえて夜2時近くまで起きているのはむずかしい。昨日は史上最強のインタビュア吉田豪による畑正憲(ムツゴロウ先生)の結局本の一部にするのはためらわれたというインタビューに気づいて、40回分を読んでなんとかしのいだ。
  たまに居間にいってテレビを何気なくみてという生活をしているわけだが、深夜、有吉とマツコの変な番組でムツゴロウ先生がアナコンダに頭を絞められ、象に蹴飛ばされ、ライオンに首をかじられというのをみて、さすがに大笑いを通り越してさらに大笑い(おがじぐね?)してしまったので、自室に戻って、気晴らしもかねて、一体あの家族的連合体(ムツゴロウ動物王国)はどうなっているのかを調べているうちにこのインタビューにたどりついた。
  まったくもっていかんせん、いやこととわん都鳥、ありやなしやと、いまそがり、、、ともあれ、ムツゴロウ先生は大変な社会的破綻者である。よくここまでやってきた(慨嘆)。昔テレビで定期的にやっていたころは、近所のどうしようもない若者が中標津の彼の王国へ行って入所を断られたと、実家で実母があきれ顔で云っていたこともあるほど、北海道の王者であった。いまの大泉洋というか。しかしあちらは九州生まれの本格派の破綻者である。道産子大泉洋のように、大体は正常に動くがときに脱線するだけのJR北海道とは違う。
  というわけで、彼の動物とのかかわりがテレビでクローズアップされる背後には、世界の秘境や未開地、治安紊乱地帯への潜入というか堂々たる人生的突入というか、そういうものがあったということが、はじめてわかった。その点がもう一人のJR北海道である我輩には驚きである。
  とにかく破天荒なのである。我輩の品格ではこれはできない。そもそも我輩がなぜタイに5年前に行ったかといえば、ゲーテのイタリア紀行(イタリア行こうではない)的な他人の意見の束縛からさらに自由になりたいということがあった。我輩が人の意見に左右されるというのではなく、戦後社会科学の西洋偏重ともかかわってどうも一面的な近代礼賛と近代否定の言説から自由になりたいということなのであった。いまは朝日新聞も凋落し、とうとう我輩のところでも朝日の購読をやめた。しかし5年前はまだ朝日的なるもの、左翼的なるものは厳然としてあった。・・・この頭の中の動員を一掃したかったのである。
  ということであったため、当然に我輩のアジア行きは微温的なものではあったのである。朝日・岩波・大学世界がそうであったからである。しかしもうムツゴロウ先生なるものの背後を知ると、いやはやもっと動員の痕跡を消さなくてはと思う朝である。
  あ、今日は仕事日。昼飯つくって食べて出ないといけない。ということで生存情報終わり。・・・また微温的な結末になってしまったかな?でもムツゴロウ先生は何十匹もネズミを泥水で煮て出されたご馳走を平然と食す人物である。他のクルーは食べない。ミャンマー料理やマレーシア漁師料理にへこたれた我輩とはどうも組成が違うようで、、、、、、、、、。