panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

悲しい現実



  通常は馬込に寄って帰ってくるのだが、いかんせん、昨日の今日なので、疲れている。そのまま職場から返って、夕食をしてから、昔の先生に香典を送るための手紙を書いて、ようやく一段落つく。
  会う人会う人、ほとんどこぞって、最近のうちの若人たちの無知ぶりに話が及んで、こちらが恐縮するくらいだ。ポキもほとほと手を焼いているが、手を焼くという言い方自体を知っているか不安だ。だからほとんど幼稚園言葉で語ることになるが、一体なぜこんなになってしまったのか。
  東京に戻るとこういう現実が待っているので、そもそも大卒のいない函館にいたほうが精神的に安定しているように思う。なんという逆説であろうか。というか、こういう言い回しすら通じない可能性がある。
  ふと、夜、目覚めて恐ろしくなる。今日、いつもと違う中国人学者がいったい日本はどうなっているのかと尋ねてきたが、いろいろな意味であなたの危惧は私の危惧だと云っておいた。あ、チミの危惧はポキの危惧だ、だ。このブログ的表現では。
  来年定年するある人はうちの出身なのだが、辞められて清々する、といっていた。北海道出身の同郷。ポキもそう思いますよ、と小声で云っておいた。
  プロヴェンツァーレのにある絵はナポリだと思うが、下の、前に紹介したジャワの山とよく似ている。こういう世界が人にはもっとも住みよい世界なのだ。何だか桃源郷のようだが、どうみたって東京にはない世界だすなあ。