panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

Musik In Oberschwabischen Klostern

(バーデンバーデン)
  バーデンバーデンあたりの地方なのか、このオーバーシュヴェービッシェン・クレステルン(ウムラウトが表現できないので)の音楽シリーズのなかの一枚。暗い廊下の本棚からまた取り出してきた。エルネスト・ヴァインラウハという無名な音楽家の大ミサ曲を聴く。1730年〜1793年だからハイドンと同時代人である。
  60分の大曲なのにこまかく分割されていない。だから60分聴き続けないと。一曲目がまごうかたなき前古典派の書法を示していると思う。切なく叙情的なパッセージ。しかも瞬時に終わる。その刹那が前古典派なのである。
  宗教臭さはない。おおらかで開放的なのに、胸を突くような瞬時の抒情。ということで、また11時を4分すぎた。そろそろ居間に戻ってクレイジー・ジャーニーをみるには、、、まだ早い。
  暗くした自室で西尾幹二先生の『人生について』の「孤独について」の部分を読んでいる最中。仕事しなければならないし、もう我輩が人生について考える年ではないのだが。
  ただ、これが西尾先生いわく自己の最良の書物だということだし、やはり深い。社会科学のように表面的一読的理解を強要される仕事をしていると、たまに爆発しそうになる。深い文章表現に触れないと、社会科学などただアホになる道を整備するだけに終わるという感じすらする。幹二だけに。・・・これまた失礼しました。って孤独についてほんとに読んでるのんかい?
  それはそれとしてこの作品、ヴァインラウハのミサ曲、名作だと思う。