panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

もうそこまで云う気はないのだが、、、いまや、非国民以下、有能でないひと。


  ブログ「日々平安録」、2012年8月28日分の一部を抜粋。東大卒の勉強家のお医者様(様といおう、お医者様)のブログで、桃尻娘橋本治と東大の同世代だったはず。・・・こういう人がいることが、従来の日本社会の強さだと思うのであるが。、、、果たして今後はどうなの? 
  http://d.hatena.ne.jp/jmiyaza/

  『ついせんだってのオリンピック騒ぎにしても現在の中国や韓国との問題にしても「国民国家」の問題はまだリアルな問題であって、過去の問題には決してなっていない。「愛国心はならず者の最後の砦」といったのはジョンソン博士だったかと思うが、国という意識などまったく持っていなかったであろう江戸の人間、あるいは西南戦争で武士の敵ではないまったくの弱卒であった農民兵を日清・日露戦争の兵隊に変えていくために明治国家のした無理というのは途方もないものであったのだろうと思う。

 戦前の人間にとっても国家というのは今とは比較にならないくらい重いものであったはずである(わたくしが思いうかべるのが、たとえば遠藤周作の「どっこいしょ」)。わたくしにとって、国家は軽い。あるいはリアルでない、ぴんとこないものである。などといっても鳥や獣のように国境を自由に越えることができるわけではない。映画「カサブランカ」は国境を越えるにはパスポートがいるという話であった。ベンヤミンはそのために死んだはずである。

 わたくしの一番の願望は「非国民」になりたいということかもしれない。脱国家などというつもりは毛頭なく、税金もちゃんとおさめるし国民の義務ははたすつもりだけれども、「よい日本人」などというものには少しもなりたくない。国家から「こういう人間たれ!」などといわれたくない。』