panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

とんでもない、翔んで埼玉

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 昨日、丸ノ内東映でみてきた。半ドンをとった大学時代の友人と。いい年寄り(103歳と104歳)が午後の、昔のプランタン界隈を歩いているのは気が引ける。陽気もよく、ますます気が引けるが、映画館に入るとそこは老人のパラダイスだった。結構埋まっていて(土中にではない。年寄りだからといってそうそう土のなかに埋まっているわけではない。というか埋まっていないのが普通だ。埋まっている場合は埋葬されたのである)、楽しめた。

 知らなかったが結構いろんな県や町がディスられていて、千葉は主要な登場県だし、茨城や栃木も出てくる。そしてヒマラヤみたいな秘境として群馬が出てくるのだが、こちら(つまりポキね)は終始笑っていて、途中でとなりの人物が群馬出身であることに気づいて、おそるおそる顔を横にして覗うと、彼は寝ていた。クイーンの映画でも最後しか楽しめなかったといっているし、ま、ここは寝ててもらったほうがいいか。

 ともあれ、ポキは楽しんだ。音楽のつけ方もよく、またポキの職場のあたりの空気をビンを嗅いであてるところもあって、ますます笑った。映画が終わって出てくる人々もいつもと違って、ほんわかしているし、まずは傑作といいたい。結末部分はただし、いつもの日本映画同様、冗長。

 ところで後からおそるおそる尋ねてみると、友人ははっきりと群馬ネタの部分を認識していた。だから、もしかしたら認知的不協和をおこして、睡眠に逃避したのかもしれない。秘境赤城山の後半部分は、確かに覚えていなかった。慶賀。