panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

“よろずエキゾ風物ライター”サラーム海上を(陸上にて)発見−−−−−そして失態


  NHKFM音楽遊覧紀行という番組は週日4時からである。水曜日は「食と音楽で巡る地球の旅」と題されている。たまに聴く機会があると(当然、仕事のなかに組み込まれた気晴らしとして聴くわけだが)、聴く。一度だけMDに録音して、愛聴していたのだが、今日聴いてると、しゃべっているのがサラーム海上氏だということに、例によって、100年の休息の後、思い至った。
  非常にしゃべりがまったりしている。男の声には男らしさがあって、好き嫌いが大きいと思うが、なかなかいいのである。それがこのサラームだったとは。
  実は先日下川裕治先生スライドショーの場所では、今週末もその後編のスライドショーがあるのだが、その翌週8月5日はサラームの中東料理の新刊本のお披露目をかねて同じような講演があるのだ。しかも中東のデザート付。先週、あの固い椅子の上に置いてあった黄色いチラシはその宣伝だったのである。
  東アジアと東南アジアと中東の甘ったるい歌謡曲はまるでパリのブルジョワ世界を彷彿とさせる。海上氏の選曲は実に見事なので、そのMDは大切にしていたのである。その番組もこれだとはっきり認識せず、、、。
  そういえば、我輩は大体がポカな人生だった。大半の必要なことはあとになって思い出すという形で見についたが、それはあまりに非能率で非生産的な習いであった。サラーム海上氏についての認知も同じだ。でも知ったんだから、結構ともいえる。結構ずさんな結構。
  ということでまた図書館に発注して一冊借り出すことにした。というか一冊しか入っていない。こういう人の本は我輩のところのようなお固い図書館にはもともと入らないのである。だから一冊あっただけで結構。結構いい結構。またしばらく没頭することになるのか。
  サラーム海上先生はたくさん本を出しているが、CDのコンピレーションもある。でも中東音楽ってなんとなく騒々しい。対して東南アジアはあまい。あまくてむずがゆいくらいなのである。
  サラーム海上、1967年生れ。群馬県出身。今日は五島列島出身といってたように思うが。先祖がそこなのかも。
  で思ったのだが、我輩はエキゾチックなものが好きなのかもしれない。というより好きなものにエキゾティシズムを感じるというか。誰でも同じかもしれないが。タイだってそういうエキゾティシズムを感じて住んでみたわけだし。だからいま、これほど読み物ではヨーロッパのことを勉強しているのに、まったくヨーロッパにはエキゾを感じないところをみると、すでに我輩がヨーロッパ人を凌駕しているか、我輩自身がヨーロッパ人そのものだからか。いずれにしても誰かがヨーロッパのはなしをしているときは、まったく離人症もかくやという状態になるのであった。不思議。
  日本の地方についてもいまや完全にエキゾティックな対象なのだ。来月末には伊勢志摩に行くことにした。

  なんと最後まで聞くと、ナレーションはよしむらのぶひこというではないか。え?吉村喜彦。喜作という友人はいるが、喜彦という知り合いはいない。我輩は盛大に間違っていた。今日の担当は別の人、つまり吉村先生だったのである。しかもあわててチェックすると、サラーム海上先生は木曜日の担当。つまり我輩が横浜で仕事中の担当のようである。だから4時からのは再放送だ。そうだ。確かにそう書いてある。ホームページに。
  MDでもっているのの声もこの人のだ。つまり我輩が発見したのは吉村先生だった。すまんこって。パルドン。
  吉村先生は我輩より年長で、京大教育学部卒とある。いまはラジオパーソナリティ。そういう人で本は沖縄関係のが多い。ビールとかチャンプルーとかが好きのようである。うーん。それにしても大変な学識である。なぜ東アジア・東南アジア音楽をこんなに知ってるのか。どうやってアマゾンでその手のものを手に入れるのか。うーん。なぞだ。ホンコンでは少し漁ってこようと思う。