panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

スポーツ的人生観

http://matome.naver.jp/odai/2142406474639485301
  我輩には冬に半袖半ズボンになる趣味はない。
  しかるに金曜日、午前中は横浜市スポーツ医化学センターでリハビリなのだが、やはりそこは流れに棹さして、上だけは半袖になる。さっむー。
  しかも時間待ちが長く、その間、右肩をほぐす素振りでスポーツ関係の本を読む。いっぱいあるのだが、90%はどうやったら野球の投球がうまくいくかである。こんな関係の本もあるのかと興味深々で、現ソフトバンク監督の投球法について眺める。
  そして気づくのだが、スニーカーは楽だ。とうとう100年人生で二度目のスニーカーを買い、常時履くようになってしまった。一度目は何十年も前、クレタ島用にイギリスで買ったものでつい最近まであったのだが、処分してしまった。そうなってから50肩治療にスニーカーが必要になる。保険解約したら事故に遭うみたいなもんで。
  前回は高級ブランドだったが、クレタ島以外では使用しなかった。今回は名もない3000円。しかも、にもかかわらず、毎日履くようになってしまった。だだだだだ、堕落じゃね?というかバカじゃね?
  というのも大体が車で地下二階について8階にあがり、そのままいて夜に帰るという生活では服装が自堕落になる。誰も見てないし、会う人は知り合いばかりだ。だからこそ、靴は革靴を履くことにしていたのである。最後の一線なもんで。
  ところがこのスニーカーというのが楽だ。今月、新宿で会合があった日あたりから本格的に履き始めたのだが、要はとうとうデビューしてしまったのである。
  今日も横浜まで電車のなかで向かいをみると男の大半はスニーカーだった。これほど疲労しないなら、これに限るなあとか、遅ればせの認識を自覚的に行う。
  肩の治療でようやくスポーツ関連のさまざまなグッズから低周波治療器にいたるまで、はじめて知ることになった。そして多くの患者が若人で、スポーツで痛めた体を、鍛えているのか?ああん?みたいな苦行によって直そうとしている。そういう風景をみると、小さい部屋でいつも本だのパソコンだの、辞書だのだけをみて暮らしてきた自らの人生を必然的に省みることになる。あっちの世界のほうが開放的だったのではないかと思うと、解放の可能性のないこっち側のポストモダン日本の現状にふかーくうんざりするのでもあった。
  さあ、5時半もすぎた。夕食の準備に入ろう。といっても家人1がつくったものがあるので火を通すだけだ。ふふふ。・・・解放された気分だ。