panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

カラッとしない日本にさすがにうんざりする


  なんとか夢がかなって午後は出歩く仕事がなくなった。というか水曜日に変更した。
  しかしなんとかならんか、この暑さ。仕事場の自室を一歩出ると、つまり廊下だが、これが外気と変わりない。窓が開いているから。つまり廊下には冷房がない。冷房がないから、自室の冷えも限定されている。さっきまで上半身裸だったしなあ。これって何?暑い。
  読んでるものからもそういうのが出てくる。マレーシアからスペインに飛んで、結局、日本のこの湿った暑さが一番ひどいという文明史家のことば。マレーシアのほうが過ごしやすいともう21年前の本に書いてあるのだ。ただしこの写真の本ではない。この写真はただあげてあるだけだ。いい装丁だと思って。
  我輩のいま読んでいるのは仕事の関係ではなく、一応関係なくはないが、入江隆則という明治大学にいた文明史家の本である。昨日その『告白』という自伝を夜中2時までかかって一気に読んだので、その関係で少し周辺をみておこうと思ったのである。もともとは太平洋文明の盛衰とかいう本の理解が目的なのだが、この自伝、まったく異例である。
  なんと形容すべきか、不幸な家庭の生まれであるために70になるまで内的には人生を楽しめなかった、楽しんだことのない大学教授の自伝。諸君か何かに連載されたということからわかるように保守派の論客なので、その関係の有名人多数も出てくるが、不幸な母を引き受ける不幸な息子の一生がかなり異色だ。
  あっけにとられてしまったのだが、その彼もマレーシアのほうが日本の夏よりいいと書いている。そうなのであるね。人生を楽しめない人物にも日本の夏はつらいのである。緊張の夏、日本の夏。