panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

熱帯の憂愁


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  もう帰京するころには桜は散ってしまうが、これから帰るところはまだ最高気温が10度前後の寒冷地帯である。せっかくここまできた春を取り逃がして、故郷へ戻る渡り鳥なのである。ということで、帰っても、車がないとやることがないので、車を借りる。なぜポンコツを処分してしまったのかと悔やまれるが、それ以上に、軽自動車を買って置いておくことも可能なのだが、母(ただし実母。継母はいない)が許さない。いつでも小うるさく指導しに入ってくるので(昔はそんなことはなかったのだが)、結局、帰るたびにレンタカーを借りるわけである。
  思わず机に向かって眠ってしまった。しかしそれも決して事務仕事だからではない。今回は純粋に読書中にである。うれしい悲鳴。悲鳴というよりうれしい憂愁である。
  またひたすら孤独で退屈で自閉的な世界に復帰である。それは熱帯のあの憂愁と同じような性質のもので、ポキは多忙より少忙、関係より無関係、ネットワークより血縁に安住するほうを選びたい。狭い、誰にも知られない閉じた小世界で憩うタイプなもんで。
  だからCMにもあるが、高い天井より低い天井が好きというのがよくわかる。中学のころは布団を学習机のなか(下)に入れ込んで、寝ようとしたこともあった。ま、そのころは正当な介入で母に翌日阻止されたのだが。了見の狭さに適合した正しい就寝のスタイルだったと思うのだが。
  ということでスマトラ島インドネシア)の一枚。鉄道を乗りつぶす仕事に従事する下川裕治先生らが撮った写真。こういうのは実際体験したこともあるが、できれば疑似体験だけしたいわけである。下川先生はもうへとへとのようだし。でもそれをこの密室で眺めながら、うっとりしているわけである。変かしら?いい一枚だと思う。