panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

重慶マンション内部にちょっと潜入


  ペニンシュラホテルすぐそばにあり、有名なネイサンロードに面して建つ重慶マンション。魔の巣窟のように云われた時期もあるが、下川裕二先生の定宿はここのどこかにある。15階か16階まであり、少なくとも3階以上は狭いゲストハウスが無数にある。
  我々の研修では中国人のみならず香港に沈没する人々の生態にも興味の範囲を広げ、人数の多さを利用して4階のとある一ゲストハウスを覗いてみた。おいおい、あけろ、と叫びつつ。
  三人部屋も一人部屋もある。トイレとシャワーは共用。全体に狭いが、3千円くらいでとまることができる。というか我々の5つ星ホテルも航空運賃を入れると、きっとこのくらいで泊まっているのではないかと思う。一泊17000円×3日=51000円。これでは航空運賃はただみたいになってしまうもんで。
  怪訝そうに我々をむかえる中国老婆。管理人である。意を決して中に入れてもらうが、一度入ったら女子一人では出てこられないのではないか。我輩も貞操の危機を感じつつ、拝見する。
  しかし実はヤンゴンでこういうゲストハウスは見学したことがあるのだ。日本人経営の日本人沈没組御用達だったので興味をもって潜入したのである。日本人だから怖くはなかったが、無理無理泊まっていけみたいになるのではと危惧はした。共用部分にはテレビもあり、そこには漫画などが置いてあった。まさに下川先生的世界なのだが、一目見て我輩には無理だと思った。たとえ我輩が若くてもこういうところには泊まれない。沈没組とそもそも仲良くできないだろう。
  ということでネイサンロードの海側の起点から2、3のビルをへると重慶マンションはある。誰でも前を通るところにあるから、一度眺めていただきたい。魔窟といわれた九龍何とかはもう解体されたから、残る伝説の魔宮なのである。

  重慶マンションの前からネイサンロード側を写す。左の角に建っているのがペニンシュラ。道をはさんでこっちがわは崇高(そごう)デパート。重慶は中心にあるのだ。