panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

秋晴れ続く


  おしゃれマル秘探偵というタイトルで放映されていた小学校時代のイギリスのテレビドラマは、どうもこのスティールとエマ・ピールという主人公のうちエマのほうがイギリスのフェミニスト的アイコンとなっているようで(イギリスのウィキと映画関係のサイトによれば)、嬉しく思う。
  エマを演じるダイアナ・リグはもう80歳となっていて、往年の鋭い気取った感じは写真からはうかがえないが、これが映画「女王陛下の007」のボンドガールとしては最良の造形だった(事実、ポンドが結婚したのはこの人物とだけである。結婚式直後に殺害されて映画は終わる、という哀愁が胸を締め付けるエンディングは007シリーズではこの映画だけである)。
  実はエマ・ピールはしばらくすると別の人に代わってしまった。でも小学生のポキはよく似た二人だったので、違った感じだなあと思っただけで、違った人になったという印象はあまり強く思わなかった。でもリグがピール役者としてもちろん上位である。
  スティールを演じたほうは、だれでも知ってるイギリス1のパブリックスクールを出た役者で、なんとなくイギリスらしさのポキにおける原型である。それにしても50年をへていまだにエマ・ピールという役名を覚えていることに我ながら驚き続けている。
  このドラマは何年かまえに映画になったのだが、もう誰もイングリッシュネスなんてものに関心のない(イギリス人自身を含めて)現在では、たんなるスタイリッシュな(ということはごく映画としてはありふれた)凡作だった。
  ダイアナ・リグの出演映画は多くはないのだが(マンチェスターのホームズドラマ製作所のなかで、舞台女優になっていることを20年も前にポキは知ったのだが、そういうこともあるのだろう)、独特のいわゆるひとつのテンションの人であったことを、100歳をこえてほほえましく思い出す秋の朝である。・・・年齢があわないって?ふふふ。