panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

身も心も


  仕事で職場にきたが、先週はつかれ果てた。週末は掃除もしたし、ものを運ぶだけで(選別して運ぶので)疲弊しているのに、二重三重の体労心労をおぼえる。
  新しいキッチンの収納が予想外に狭く、業者の言い分とは大分ちがう。かくして大量にものを捨てるが、捨てるのは、捨てるのが好きな家人1の仕事である。ポキはただ文句をいうか、郷愁にひたる係りである。
  写真の瀬戸物は結婚式の引き出物、赤い珈琲コーン?は、あのレスターで町中探し回ってみつけた貴重な品物。こんなものですらイギリスの地方都市にはなく、味覚音痴のイギリス人たちはインスタントコーヒーを飲んでいる証左である。日本のいま大半の人がやっているような、豆を挽いてドリップで抽出するなんて貴族的なことはやっていないのである。というかやっていなかった。いまは少しは近代化してやっているかもしれないが、味覚というより味蕾(みらい)がない国民たちなので、その点の進歩はきっとないのかもしれない。
  ともあれ最初は捨てるものを写真に収めていたが、富士山のようになったので後の方は中止。今日明日中にすべてを捨てることになるが(ごみ処理される)、食器洗浄器が電気式になってほとんど性能が前のガス式の3分の1になったことに、小さな後悔をおぼえる午後。
  なお引き出物は、自分の結婚式の引き出物である。捨てていいのか?それとも家人は、捨てたい過去なのか。・・・そういえば奥にみえる青色のピクニックセットも捨てた。もうピクニックなんて一生行かないからいいのか。というより、ポキの東京での人生がちょっとしたピクニックだったといってもよい。だからピクニックはそんなに楽しいものであるはずがない。ふふふ。そう思ってなくても、そう書いておこう。