panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

人生との和解、、、?


  昭和との和解なのか。あるいは過去との和解。もしくはすべてを水に流そうとする老年形式の登場なのだろうか。
  車でfmから流れてきた三沢あけみの島のブルースのアレンジというか最初の指笛に感服。アンコ椿は恋の花のイントロも見事だし、函館の女のイントロもすばらしい(逆に歌が始まるとむしろもりさがるくらいだ)。昭和歌謡の見過ごされたきた編曲力に脱帽というべきところが、いつも帽子をかぶっていないという悲しい平成ではあるが(昭和でもかぶっていなかった)、そういうことで。
  昔は三沢あけみは嫌いだった。嫌いだったのにいま聴くと明らかに動揺するほどに感動的である。こうして一つ一つ、過去のマイナス事象と和解して死んでいくのだろうか。

  五木信望者が身近にいるので108円で買ってきて一気に読了したが、過去と和解できないまま一生を終える人間というのがいるのである。その意味では小さいことではあるが、三沢あけみ系?と和解できたということは結構なことである。ちなみにこの本は五木先生を理解するには適切だった。色即是空、空即是色。色はこの世にあるもの、空は変化すること。この世のあらゆるものは変化し消えていく。変化するものはまた同時に新しい存在を生んでくる−−−ということで。五木先生のご指摘ではないが。