panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

深夜の雨のなか二度、黒の舟歌をきく

スウェーデン・ミステリー・フェア
http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20141202/1417475122
  昨夜は強い雨だった。目が覚めてラジオをつけると野坂昭如のこの歌が二度別々の局でかかり、しまいにはおもちゃのチャチャチャも一回聴いた。悩んで大きくなった野坂、戦後70年間の生から解放の夜。
  しかしそれはそれ。我輩もあと父親の年齢で亡くなるとすると、ほぼ10年の命である。50前で亡くなった祖父からすれば長生きとはいえるが、風前の灯火じゃね?ということを考え合わせたわけではなく、いつでも我輩は逝く決意なのだが、ふふふ、そうはみえないでしょ?そこが、自分でいうのもなんだが、我輩の偉大なところで、しかも自分でいうのもなんだがとただし書きを付け加えるところが、正直言ってもっと偉大なわけであるが、人さまよりは楽な人生であったと思うので、9月の黒部トロッコ列車旅行でほとんど見るべきものは見たという心境である。だから痛くなければいつでもどこでもと云っておこう。
  で、起きたついでに、佳境にはいったオーサ・ラーソンの第3作『黒い氷』を一挙に読み通した。まったく予想外の進展であったが、とにかく読んだということにしたい。文庫本はきれいなままで、半年もすれば読んだ形跡がないと思ってまた読み始める可能性がある。読んだから。
  脇道の心理描写が多すぎて、本筋だけなら100頁で終わりの中編でいいのでは?もう訳されていないようだから、ほっとする。北欧ミステリー、恐ろしくないべし。べしべし。
  次はドイツのミステリーが枕元の友になる予定。誓ってラーソンはお勧めしません。このレベルなのか、スウェーデンノーベル賞やってるより、900万国民の小説レベルをあげていただきたい。・・・という朝11時。