panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

備忘録カンボジア



  1)安全なトゥクトゥク-----東南アジアで問題をかもすのは、いうまでもなく移動にまつわるものが多い。ところがツアコンみたいな人がいうには、安全だというので、そしてタクシーがないので(最初にないといえばいいのではないか。タクシーは実質上走っていないと思う)、夜のホテルから恐る恐る乗ってみたトゥクトゥク。普段は同行者たちに基本的な英会話の使命を与えているが、このときばかりは我輩が前に出て料金の交渉を厳密に行った。そして、これまでの旅行全部をあわせたくらい乗ってみて、カンボジアトゥクトゥクがとても安全だと知った。安全はしかし交通事故に関してではない。それはかなり危険が高い。ではなくて金銭トラブルがないようだということである。うーん。これは旅行者にはとてもありがたい。
  ということで一枚。あまり明確に同行者たちの顔が特定されるとまずいので、繁華街オールドマーケットの写真をあげておく。この辺は人がわんさかいて(とくにトゥクトゥク運転手たちが)、こうした真昼の静寂を撮るのがむずかしい。
  ・・・旅の一口メモだが、一人一ドルでトゥクトゥクは乗れる。ただしほんとに一人の場合はもっとするかもしれないが、10ドル20ドル出せということはなかった。なにせこっちは猛者一人、ヤマピー一人を含む大勢だったからなあ。猛者はこういうときありがたいし、ヤマピーは値切るときに役に立つ。というか、顔とか外見で判断するなよ、カンボジア人。
  トゥクトゥクからみる景色がまた結構いいのであった。病理的に清潔な日本を離れた嬉しさに涙が出る。でも後にオールドマーケットの不清潔さにまた涙することになる。


  2)ドクター・フィッシュの快楽と地獄-----ようやくやってみた。魚の生け簀は二つあり、大きい魚のほうでは気持ち悪いくらい魚の口の感覚が伝わる。小さい魚の方が気持ちいい。翌日全身マッサージを受ける予定になっていたので、足も清潔にしておくという日本人の矜持もあった。ただ、用心しないと、財布をすられることもある。これが地獄である。気をつけられたい。


  3)カンボジアンBBQ-----ここでワニその他を食した。パブストリートの中心にある店だった。お勧めである。クレジットカードも使える。全額それで支払った人間にはとくに印象舞台、いや印象深い。そしてワニその他鍋。ジンギスカンとしゃぶしゃぶを混ぜてみたいな感じ。肉にはちっちゃな国旗みたいなのがついている。きっとこのチマチマ感からして日本人のアドバイスかと思われるのだが。


  4)ビールは遠くなりにけり----ビールはアンコールビールとカンボジアビールの二つがあった。飲んだのはタイガービールその他もあったが、カンボジアのビールは二つ。そして美味いのは明らかにアンコールビールである。そして、にもかかわらず、えてして、はしなくも、華と散りながら、我輩、とうとうビールとの蜜月は終わったようなのである。
  機中でもビールを飲まずに現地に着いたし、ビールを飲んだのは夜だけだった。昨年、中4日でミャンマー帰国後からベトナムに出かけ、昼夜かまわず飲んでいた(といってもすぐ蒸発する。現地は熱帯である)ためにほぼ一年間、肝臓をいたわる日々を過ごしたということも大きいが、ビールへの愛情が減りつつあることを感じる。残念だが、夜だけ、少し飲んだ。今月末にはまた検査でもあり、、、ってこんな生活で長生きしてもどうかと思うね。秋に少し考え直すことにする。



  5)ナイトマーケットとオールドマーケット-----ナイトマーケットは白人(フランス人)が作り上げたような歓楽街である。勿論同じ品物を売るうざいほど多数のにたりよったりの店が並び、要所要所におしゃれなショップやカフェが集まって構成される。昼も夜も見事にここがカンボジアであることを忘れさせる。
  しかし韓国人も中国人も多い。声と態度の大きい中国人を見るたびに、100年たってもあなた方に近代は来ないねとか思うのだが、それって幸せという感じもする。おめでとう。中国韓国。
  オールドマーケットの肉や魚を売る一帯には吐きそうになった。もうこれはダメだった。完全に。何人かかまわないという同行者がいたが、見事ではないか。我輩は今日の自宅のスープにすら、うっすらこのときの情景が浮かんで、沈鬱な気分になったのだった。ちちちちちちちちち、小さい奴!


  6)アプサラの舞-----ツアーにつきものの民族舞踊だったが、結構面白かった。どうしてこんなに指が曲がるのかと思うが、全体は要はインド舞踊からあの活動性をとりのぞき、体を変にねじ曲げる様式化(徳島のあれだって同じ様式化の産物だが)を徹底するもので、確かに女性がやると美しいが、男もやるので、そのヘナヘナした動きが怒りを誘う。芸人もまたクメール・ルージュの餌食になったが、なんとなく、、、、。いやいや。