panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

帝国の構造とスウドクと、、、


  思うにミャンマーのポッパ山で我輩と親交を結ぼうとしたサルたちはニホンザルではない。熱帯雨林のサルなんだからテナガザル系統だろう。外見で実は我輩にニホンザルとテナガザルの区別はできない。近しいサルもいない。だから、ま、テナガザルだとして、この図をみればわかるように、もうヒト上科のくくりで一緒なだけで、同類であるとしても遠−い昔に離婚した夫婦のようなものである。念のため。我輩が彼らに冷たくむかいあったとしても、人間社会の社交の原則を必ずしも踏み外したわけではないことを断りたい。・・・中山美穂辻仁成の関係とは違うのである。


  ポッパ山は前にも紹介したが、行った感じで云えば、前の写真がいく前、登る前のウキウキした感じを示し、後の写真が実際のポッパ山界隈という感じ。いつ雨が降ったのかといった風土であった。荒れているのではなく、これで精一杯という印象だったが。さすがにこういうところでは飲み物を飲む気にはならなかった(写真はいずれも人さまのものを借りた)。
  さてそれはどうでもいいが、持参するものを点検していた。本はガイドブック2冊、メインの本格派の本はなんだか先を越された感のある『帝国の構造』(柄谷)。古田博司という朝鮮学者の新書一冊。その辺にこの新書しかなかったので。あとは最近脳の劣化(烈火ではない)を危惧して、家人たちの勧めるスウドクの入門編一冊。ま、こんなもんだろ。スウドクの原理はわかったが、たまに最終段階で同じ数字が同じ列に並んでいるのをみるときの怒りというか烈火は激しい。劣化よりも烈火が我輩の危惧である。・・・続く。
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  続くとはしたが、ガイドブックを読み切るだけで時間がすぎる感じだ。とく2冊のうちの一つが詳細きわまりなく、地球の歩き方を凌ぐ感じ。というか、ロンリー・プラネットを毎年どこかで訳してもらえば、ま、いいのだが。やはり英語話者たちの東南アジア浸透は著しいので、情報の量も質も日本との差は大きい。重いし写真はないが、詳細なのであるよ。
  帝国の構造は岩波書店の本である。朝日新聞同様「良心」的な出版社なので、結局、紙質がよくて、結果、重い。もっていくか考えどころだ。欧米の本のあのメモ書きしやすい軽い紙質に真っ向から挑んでいるのが岩波で、もうずっとそうだ。これは一種のガラパゴスだと思う。軽くてなつかしい紙質というのが現にあるのになあ。そっちにいってほしい。だから岩波の本にメモしても、記入の楽しみみたいな原初的な書き味爽快感はいつもない。