panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

深夜になってようやく疲労がやわらぐ


  何日か前に届いたのだが、日中聴くとたいしたことがないようなので書くまでもないかと放っておいたが、今夜聴くと6曲の短いカンタータがまるで一つの曲であるかのような、単調だが穏やかでまろやかなバロック盛期の作品であった。
  ポルポーラ。歌っているのはただの一人、カウンターテナー。伴奏もチェロとハープシコードがよく響く室内楽程度の小編成。たまにリコーダーが鳴る。うっとりするような、古典派にはない、なめらかさ。攻撃性のかけらもない。貴族の館でおっとり聴くには最適ではないか。優雅の極みである。
  現在の貴族といわれる我輩である。ふふふ。周囲に顧慮することなく、すなわち、実のところ脱日本化の粋であり、長いこと慮(おもんばか)りのない人生を送ってきたこのスイマーが、夜の静寂(しじま)に聴くには、もっともふさわしい音楽といえよう。
  おっと。これは「ウェールズ王子に献呈されたカンタータ集」というのか。ウェールズ王子というのは次期の英国王のことだが、1735年。だから後のジョージ2世のことか(写真のチェロの人物のようだが)。ま、英語の不自由な英国王だったから、ますます相手に不足はない。ジョージと呼んでくれ、我輩も。
  ようやく二日が一日の我輩の日課において昨日の疲れが癒された。うーん。人より一週間は半分になり短くなるが、ま、致し方あるまい。運動をせず右顧左眄も怠ってきた人間なのだから仕方ないなあ。
  というわけで、3回書いたぞ。ある筋の強制がきついので、休日は頑張ってみました、とさ。