panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

1時間半の秘密


(向かいのパブ。窓ガラス越しにはねる姿が見えた。ラッシャラッシャと騒いでいるのでないことは概ね正しかろう)
  おいおい、また寝てしまったぜ。1時間以上。鉄腕アトムの効果音をつくった大野某という人の番組を見て、食後届いたHMVの一枚を聴いていたら。今回はソファの上。買い換えたい安物なのだが、廊下を玄関まで運べないのでこのままなのだ。廊下は両脇が本棚で、御荷物のアーチをなしている。・・・だから、ふしぶしが痛い。それにしても、The Comprete Bach Edition 153枚。とうとう来た。かつて20数万円したものが、いまや10分の1の値段で買える。千客万来、恐縮至極、天国地獄、北極南極、、、。あ、続きである。
  1時間半は90分である。バンコク共通だと思う。タイ以外でも。なぜこのくらいでカフェに走るのか。そこには深い秘密と真実があった。ジャーン。要するにこれが我輩のワンクールなのである。番組は3カ月、蝉は1週間、桃栗3年柿8年、そして我輩1時間半。分かる人には分かるね。このくらいなら立ってもいられる。でもそれ以上になると、、、。
  ともあれ、韓国。ミョンドンからは初のタクシー。一回お決まりの乗車拒否されてから夜のイテオンに戻る。その前にあるところで我輩はティラミスと紅茶を飲んだが、両極氏はビールだった。イテウォンへの道はソウルタワーの下のトンネルを通る。土曜の道路は混んでいた。そして異常に賑わっていた。そしてそれが聖パトリックというアイルランドの聖人を祝うお祭りだということは実は最後に分かるのであるが、道という道に溢れる白人韓国人日本人火星人火星ちゃんに黒人。ってまた問題発言では?。・・・でも黒人を東京で見かけることはそんなに多くないので、いやに目につく。火星ちゃんは実見したことはない。念のため。・・・本当のことをいえば、火星人も。
  というわけで裏通りを何本か眺めてから一見の飲み屋に入った。ここで注文したのがマッコリカクテル。これが写真のもの。向かいがアイリッシュパブで、いやあ、うるさい。ドンチャン騒ぎをしている。我輩はイギリスの学生寮にいたことがあるので知っているが、白人たちの狂騒は動物的である。・・・でも動物はそんなに凶暴とは思われない。だからまさに白人は、人間的に狂乱的なのである。



(夜のイテウォンには米兵が私服で来ていると思うが、いかにもそれらしい小路もある。2番目の写真の彼。ミケランジェロ愛好家ではなかろうか。最後のがマッコリ・間違ってきたカクテルであ。古い竹がさしてある。かじれなかった)
  結局我輩だけホテルでは、ミョンドンの喫茶店でビールを飲み忘れたので、コンビニでビールを買って飲みながら寝たのだが、外では一晩中騒ぎが続いたのではないかと思う。
  かつて、今度延世大に留学する人は、韓国は眠らない国だと云っていた。なるほど。世界でよく寝ているのはドイツ人と日本人だけではなかろうか。ドイツ人だって外国出れば、1940年代状況的に狂乱してるに違いない。ってまた問題発言か。・・・同行者Hからまたメールがあって、思わず、そう書いてしまうわけだが。
  日本は世界の優等生だが、孤児でもある。韓国すらこうも違った国である。寒冷地仕様のタイ。それが我輩の韓国診断である。うーーーん、近代的自我なんか、中華とインドの文明圏では、屁みたいなものじゃね?・・・だから、いいかえれば、日本は文明の孤児でもあったということではなかろうか。
  何だか眠れぬ夜であった。・・・でも朝5時半に起きて読書はしていたのだが。ってこれが我輩の仕事だから。・・・しかしこれだと1時間半クールはない。あ、横になっているせいか。自分を見つめ直す弾丸ゴージャス旅の第2夜がこうして過ぎていく。にしても地下のディスコがうるさいぞ。

  上の宋廟前の公園は中華的に多くの閑人のおじさんたちの囲碁大会であった。考えてみるまでもなく、こういう風景や場所が日本には少ない。人が交わる場所には課金される、という愛らしい資本の論理が働くからか。愛らしいのお。・・・っけ。 
  次回が最終回。