panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

3時、いったん撤退


(こういう風景が首都ハノイの日常である。一日こうして売り歩き、疲れて帰るのである。悲しき熱帯、と思うのは感傷にすぎないのか)
  フォーを食べに外に出ると、大気はさわやかで、ほんとに秋なんじゃないかと思う。だが、フォーの店は最後の一杯がいま出たところで、シャットアウト。ああ、無情。食堂で珈琲をちょっとだけ飲んだのが誤りだった。明日にしよう。
  さて、とうとうここで、資金は尽きた。仕方なく今日明日分として両替することにした。いつもの賑やかな場所で。やはり1円271ドン。す、すごいレートである。これだと1万円やっても、仕方ない。余るはずだ。土産は一部カード支払いの効くところでやるからと、構想2日熟慮1分、つまるところ、大金8千円を投じて換金した。大の大人二人で8000円は、ふふふ、笑えるが、次にいつ再訪するか予想もつかない。全額使い切りたい。
  こうして200万以上を手にして、にわかに大きな気分になり、ホテルを出たばかりでありながら、フォーも食い損ねたにもかからず、早速そばのヴェトナム伝統アイス珈琲を飲むことにした。う、旨い。いつものことだが、香りのたつ珈琲である。きれがあって、鮮やか。どこで飲んでも絶品である。不思議なことに日本ではこの味は出ない。
  それからは、この愛すべき健全なる社会主義国家ヴェトナムを、土曜の深夜に発ってしまうと思うと、急激に、哀惜の念がつのってくるのを感じる。グッバイ・ヴェトナム、グッバイ・マイラブ。っていう感じ・・・じゃね?。
  それはそれとして、カフェからタクシーで文廟近辺へ。買い物後、そこからハノイタワーズ横のホアロー収容所へ。またタクシー。そして勢いの余韻をかって、サンホーという高級レストランに入る。旨かった。55万ドン。一人1000円ほどで、しかもハノイビールという高級ビールを頼んでもこの値段だった。かなり高級感があったが、我々半ズボンとTシャツ軍団はひるむことなく、あまつさえ早く持って来い!と文句まで云って、豪華な食事を楽しんだ。他にちょっと気がかりなことがあったので、デザート類は省略したが、夜は軽めにしよう。