panachoの日記

辺境アジアからバロックオペラまで

AXNミステリーさまさま


  スカパー契約をしているのでCSでこれがみられるようになると、早速ながら主任警部モースの第15話をみることができた。8時から10時までのゴールデンタイムだ。民放各局はほとほとアホらしい番組をやっていて、バカを競うのもいい加減にしないとほんとのバカになるのではなかいと心配ではある。
  第15話は全編モツ君の『魔笛』をモチーフにしている。モースは大のクラシックファンだ。オックスフォード中退という設定なのである。でも東大中退がモースほどオペラを知っているとは思えない。文化の厚みが違うし、そもそも文化が違う。日本で同じような人物を造形するときは、歌舞伎や能や長唄(端唄ではなく)をよく知っているという設定にしなければならない。間違ってもワインやイタリアンに詳しいでは、植民地的すぎる。
  ともあれ日本のかつての知識層はヨーロッパ文化の植民によって形成されてきたので、かくいう我輩も、この第15話はとてもうれしい回であった。とくに魔笛については前に触れたし、傑作だからである。
  いずれにしてもAXNミステリーのラインアップは著しく感動的である。もう家にこもってずっとみていたいという気分満開である。でも深夜は夏樹静子(?だったっけ)のミステリーばかりでやや不満は残る。
  ともあれ10時になって、自室にひきさがり、なくなったアーノンクールらのバッハ・カンタータ全集を一から聴くかと思って、重たい全集を運んできた。先週NHKBSで追悼番組があった。テレビも活用すれば十分知的な財産の集積体なのだ。
  ちなみに警部フロストもAXNミステリーではやってる。何という宝の山なのだろうか。